声の診断・治療(音声外来)
音声障害とは?
声というものは、社会生活を送るにあたって極めて重要なものであり、特に歌手・教師・保育士・アナウンサー・インストラクター・営業職などの職業では不可欠のものです。
職業上それほど声を使わない方でも、カラオケなどの趣味において良い声が出るということは人生をより豊かにでき、生活の質を高めることにつながります。
声がうまく出せないようになることを音声障害といいますが、これは声帯の器質的疾患(声帯ポリープ、声帯結節、ポリープ様声帯、声帯萎縮、喉頭癌などの病変)や声帯・のどの運動障害(声帯麻痺、痙攣性発声障害、振戦、パーキンソン病など)、機能的要因(過緊張性発声障害、心因性発声障害、発声法や声の使い方、ストレス要因など)により生じます。
また、他人に指摘されるような声の異常ではなくても、自分で出したい声が出せなくて悩んでいる方も増えており、これも音声障害に含まれると考えています。
音声外来
音声外来では、声がかすれる、出なくなった、続かない、ひっかかる、つまる、高い声や大きい声が出ない、うまく歌えない、などの音声障害をきたす喉頭疾患の専門的な診断および治療を行います。
声帯は微細な組織ですが常に動いていますので、一般的には詳細な観察が難しい臓器です。
当院では声帯および発声の状態を的確に診断するため、一般耳鼻咽喉科にはあまり備えられていないような種々の専門的な検査器具を導入しています。
声の悩みは人によって様々であり、うまく他人に分かってもらえないことで余計に悩みが増すこともあります。
そのような今までの症状をあらかじめお伺いして、言い忘れ等もできるだけなくせるようなweb問診というシステムを導入していますので、予約後から受診までにあらかじめご入力した上でご来院お願いします(予約ページから入力可能です)。
様々なデータを集約した上で、ご本人とじっくり相談しながら診断・治療を進めていきます。
声帯・声の検査について
「経鼻喉頭内視鏡」・「ストロボスコープ」を用いて声帯の状態を観察し、発声時の声帯粘膜の振動状態を評価します。
ストロボスコープとは、毎秒100回以上振動している声帯の振動をスローモーションに見せる処理のできる器械で、これにより振動時に声帯のどの部分がうまく振動していないかを詳細に観察することができます。
喉頭内視鏡はハイビジョンタイプを採用し、精細な画像で的確な診断ができるようにしています。
声帯は自分で見ることができない臓器ですので、どのような状態になっているかをご自分の目でも確認されたいところだと思います。
当院では録画システムも完備していますので、検査後に録画した画像を見ていただくことができます。
さらに、発声時の空気の流れを測定する「発声機能検査」や声質をコンピューターで分析する「音響分析」も用いて詳細に声の状態を評価し、診断します。
初診時の流れ
受付(保険証の確認・住所連絡先の登録)
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声の検査(発声機能検査・音響分析)
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診察(経鼻咽頭内視鏡・ストロボスコープ)
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検査結果・診察結果説明
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治療へ
音声障害の治療について
音声障害に対する主な治療としては
①音声リハビリ
②薬物療法(内服・注射)
③手術療法
疾患によってこれらの治療をうまく組み合わせていく必要があり、経過を見つつ段階的に行っていくこともあります。
どのぐらいの声で満足できるかは人によって様々ですので、個別にしっかり相談しながら、より良い声を目指して治療を進めていきます。
費用
初診時の費用 |
約¥7,000 |
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※その他、薬代がかかります。